トイレのリフォームを検討する際、多くの人が便器の機能性や壁紙のデザインに注目しますが、空間全体の質感を劇的に向上させ、ゲストにも「素敵だね」と褒められるようなワンランク上のおしゃれな空間を目指すなら、ぜひこだわりたいのが「独立した手洗い器」の設置です。従来のタンク付きトイレの手洗い機能は、小さくて使いにくく、水が飛び散りやすいというデメリットがありました。しかし、タンクレストイレの普及に伴い、トイレ内に独立した手洗い器を設けるスタイルが、新たなスタンダードとなりつつあります。独立した手洗い器を設置する最大のメリットは、そのデザイン性の高さにあります。まるで小さな洗面台のように、カウンターの上に好みの「手洗いボウル」を置く「ベッセル(置き型)タイプ」は、それだけで空間の主役になるほどの存在感を放ちます。素材も、清潔感のある陶器だけでなく、透明感が美しいガラス、温かみのある信楽焼や伊万里焼、スタイリッシュな人工大理石など、実に様々です。空間のテイストに合わせて、お気に入りの一つを選ぶ時間は、リフォームの大きな楽しみとなるでしょう。組み合わせる「水栓金具」も、デザインの重要な要素です。クラシカルな真鍮色、モダンなマットブラック、シンプルなクロームメッキなど、水栓一つでカウンター周りの印象は大きく変わります。ボウルのデザインとのバランスを考えながら、最適なものを選びましょう。また、カウンターやボウルの下に収納スペースを設ける「キャビネット付き」のタイプを選べば、煩雑になりがちな掃除用品やトイレットペーパーのストックを、すっきりと隠すことができます。狭いトイレでカウンターを設置するスペースがない場合でも、諦める必要はありません。壁のコーナー部分を有効活用する「コーナー手洗い器」や、壁に直接取り付ける、奥行きの浅い「コンパクトタイプ」など、限られた空間でも設置可能な製品が数多くラインナップされています。手洗い器の周りには、デザインを揃えたタオルハンガーや、おしゃれなソープディスペンサー、小さなグリーンなどを飾れば、そこはもう単なるトイレではなく、ゲストをもてなすための、心地よい「パウダールーム」へと昇華します。
手洗い器にこだわる、ワンランク上のおしゃれなトイレリフォーム