洗濯機の排水口から下水のような嫌な匂いが上がってくることは、意外と多いトラブルです。せっかく洗濯した衣類に匂いが移ってしまうこともあり、不快に感じるでしょう。この匂いの原因は、洗濯機特有の汚れや排水構造に関係していることがあります。洗濯機の排水口から下水臭がする主な原因は、他の水回りと同じく「排水トラップの封水切れ」です。洗濯機を長期間使用しなかったり、頻繁に水を使わなかったりすると、排水トラップ内の封水が蒸発してしまい、下水からの匂いが逆流します。また、洗濯槽の掃除を怠ると、洗濯槽にこびりついたカビや洗剤の残りカスが排水口に流れ込み、それが雑菌の繁殖を促し、悪臭の原因となることもあります。さらに、洗濯機の排水ホース自体の汚れや、排水ホースと排水口の接続部分の不具合も原因として挙げられます。排水ホースは、洗剤カスや糸くず、皮脂汚れなどが溜まりやすく、それが悪臭を放つことがあります。ホース内部のヌメリは、封水トラップの機能を損ね、匂いの逆流を引き起こす場合もあります。排水ホースが劣化して亀裂が入っていたり、排水口のソケット（防臭キャップ）がずれていたり、破損していたりすると、そこから匂いが漏れ出すこともあります。対策としては、まず洗濯機の排水口に水を流して封水を補充する。排水口のゴミ受けや排水トラップをこまめに掃除する。排水ホース内部も定期的に洗浄するか、汚れがひどければ交換することも検討しましょう。防臭キャップがずれていれば正しく取り付け直し、破損していれば交換が必要です。これらの対処で改善しない場合は、排水管自体の詰まりや破損も考えられるため、専門業者への相談を検討してください。