日本の住宅において、トイレは限られたスペースであることがほとんどです。「狭くて暗い」「圧迫感がある」といった悩みを抱えながら、リフォームは諦めているという方も多いのではないでしょうか。しかし、最新の設備選びと空間デザインの工夫を凝らせば、たとえ一坪に満たないコンパクトなトイレでも、驚くほど広く、そしておしゃれで快適な空間へと生まれ変わらせることが可能です。狭いトイレを広く見せるための最も効果的な方法は、「タンクレストイレ」の導入です。従来のタンク付きトイレに比べて、便器本体の奥行きが10cmから15cmほど短くなるため、便器の前のスペースに大きなゆとりが生まれます。このわずかな空間が、圧迫感を劇的に軽減し、立ち座りの動作もスムーズにしてくれるのです。さらに、壁に直接便器を固定する「壁掛け(フロート)トイレ」を選べば、床面が完全にフリーになり、視線が奥まで抜けることで、さらなる広がりを感じさせます。床の掃除が格段にしやすくなるという、衛生面での大きなメリットもあります。内装のデザインにおいては、「色彩」が重要な鍵を握ります。壁紙や床材には、白やアイボリー、明るいベージュといった「膨張色」を基調とすることで、空間を広く見せる視覚効果が期待できます。ただし、全てを白で統一すると単調になりがちなので、壁の一面だけを淡いグレーやペールトーンのアクセントクロスにすると、空間に奥行きが生まれます。床材は、壁よりも少し濃い色を選ぶと、空間が引き締まり、安定感が生まれます。収納の工夫も欠かせません。トイレットペーパーや掃除用品が床に散らかっていると、狭い空間はさらにごちゃごちゃして見えます。壁の厚みを利用した「ニッチ(埋め込み収納棚)」を造作すれば、収納スペースを確保しつつ、壁面をフラットに保つことができます。また、便器の上のデッドスペースに、奥行きの浅い吊り戸棚を設置するのも有効です。この時、扉に鏡面仕上げの素材を選ぶと、空間を反射して広く見せる効果も加わります。限られたスペースだからこそ、一つ一つの要素を吟味し、機能性とデザイン性を両立させる。それが、狭いトイレのリフォームを成功させるための秘訣なのです。
狭いトイレこそリフォームを!広くおしゃれに見せる魔法のテクニック