洗面台からの水漏れが床下にまで達した場合、その修理にかかる費用は、原因や被害の程度によって大きく変動します。一体どのような作業に、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。その内訳を理解しておくことは、業者から提示された見積もりが適正であるかを判断する上で役立ちます。まず、基本的な水漏れ修理の費用です。原因がパッキンの劣化や給水管の接続部の緩みといった軽微なものであれば、部品代と作業費を合わせて一万円から三万円程度が相場となります。シャワーホースの交換が必要な場合は、ホースの部品代が加わり、二万円から四万円程度になることが多いでしょう。しかし、問題は床下にまで被害が及んでいる場合です。この場合、単なる水漏れ修理だけでは終わりません。床下の状態を確認するための点検口の設置や、床材を一部剥がす作業が必要になることがあります。これらの追加作業には、別途数万円の費用が発生します。そして、もし床下の木材が腐食していることが判明すれば、事態はさらに深刻です。腐食した木材の交換や補強工事、防腐・防蟻処理などが必要となり、これは大工工事の領域になります。工事の規模にもよりますが、この段階になると十万円から数十万円の費用がかかることも珍しくありません。さらに、湿気によって発生したカビの除去や、シロアリの駆除が必要になれば、それぞれ専門業者への依頼となり、費用はさらに上乗せされます。最終的に、剥がした床を元通りにするための内装工事費も必要です。このように、洗面台の床下水漏れ修理は、発見が遅れれば遅れるほど、修理箇所が広範囲に及び、費用も雪だるま式に膨らんでいく可能性があるのです。