ホームセンターの資材コーナーや生活用品売り場で働いていると、お客様から「あの、トイレで使うすっぽんを探しているのですが」と声をかけられることが頻繁にあります。私たち店員の間でも、すっぽんという呼び方は共通認識として定着していますが、商品棚のプライスカードや在庫管理システムの上では、必ず「ラバーカップ」という正式名称で登録されています。面白いことに、お客様の中には「すっぽん」という呼び方を少し恥ずかしく感じているのか、あるいは非常に丁寧に説明しようとして「トイレの吸盤がついた棒」や「つまりを取るゴムのやつ」と仰る方もいます。中には、英語に詳しい方なのか「プランジャーはどこですか」と尋ねてこられることもあります。接客の現場では、まずお客様がどのようなタイプのトイレをお使いかを確認することが重要です。先述の通り、和式、洋式、あるいは節水型によって、お勧めすべきラバーカップの種類が全く異なるからです。もし間違った形状のものを購入してしまうと、隙間から空気が漏れてしまい、本来の性能を発揮できません。私たちはよく「すっぽんにもサイズと相性があるんですよ」と説明させていただきます。また、最近ではデザイン性を重視したケース付きのラバーカップも増えており、トイレの隅に置いても不自然ではない工夫がなされています。以前は黒いゴムむき出しのものが主流でしたが、最近では清潔感のある白やパステルカラーのものも人気です。それでも、やはり一番売れるのは昔ながらの黒いゴム製のものです。その理由は、やはりあの「すっぽん」という名前にふさわしい、頼もしさを感じるからかもしれません。店員としてアドバイスさせていただくなら、詰まってから慌てて買いに来るのではなく、一家に一本、それぞれのトイレに合った形状のものを備えておくのが理想です。そして、購入される際にはぜひ「ラバーカップ」という名前を覚えておいてください。そうすれば、私たち店員もすぐに最適な商品をご案内できます。名前は一つではありませんが、お客様の困りごとを解決したいという私たちの思いと、この道具の機能は、どんな呼び方をしても変わることはありません。