排水管の水漏れと聞くと、多くの人はシンクの下や洗面所の床といった屋内でのトラブルを連想しますが、実は建物の外、つまり庭や駐車場の地下に埋設された配管でも、深刻な事態が発生しています。屋外の排水管は、屋内のものに比べて太く頑丈なものが多いですが、土壌の環境変化や外部からの予期せぬ攻撃にさらされています。その中でも特に厄介なのが、植物の「根」による侵入です。樹木や植栽の根は、わずかな湿気を求めて地中を縦横無尽に伸びていきます。排水管の継手部分にコンマ数ミリの隙間や、経年劣化による微細な亀裂があると、植物の根はそこから管の内部へと侵入してきます。一度入り込んだ根は、排水に含まれる栄養分を吸収して爆発的に成長し、管の中で巨大なネットワークを形成します。これが排水をせき止めるだけでなく、成長する根の圧力が内側から管を押し広げ、ついには排水管を粉砕してしまうのです。こうして屋外で発生した排水管の水漏れは、地面に吸い込まれてしまうため発見が遅れがちですが、地盤を緩ませたり、建物の基礎を浸食したり、さらには不自然な地盤沈下を引き起こしたりする原因となります。もし、最近庭の特定の場所だけがいつも湿っている、あるいは排水桝の周りに異常に植物が密集しているといった兆候があれば、それは地中での漏水のサインかもしれません。また、屋外配管は重い車両が上を通る際の荷重や、地震による地層のズレの影響もダイレクトに受けます。特に古い陶器製やコンクリート製の配管を使っている場合は、ひび割れから水が漏れ、その水が周囲の土を洗い流して空洞を作る「陥没事故」に繋がるリスクもあります。屋外の排水管の水漏れを防ぐためには、植栽の配置に気を配るだけでなく、定期的に排水桝の蓋を開けて、逆流や異物の混入がないかを確認する習慣が大切です。家の中の蛇口を閉めてもメーターが回っている、あるいは排水の流れが全体的に重いと感じる時は、屋内の設備だけでなく、家を囲む大地の下に眠る「見えない動脈」の異変を疑ってみる必要があります。
屋外の排水管から発生する水漏れと樹木の根による侵入被害の盲点