あれは数ヶ月前、友人の新築祝いで家にお邪魔した時のことでした。最新の設備が整った美しい住宅で、トイレもまた最新のタンクレストイレが導入されていました。ところが、用を足して水を流した瞬間、私の背筋に冷たい汗が流れることになったのです。流れるはずのトイレットペーパーが、水流に逆らうかのように水面にふわふわと浮き上がり、そのまま便器の中に居座ってしまったのです。何度か洗浄ボタンを押してみましたが、水は勢いよく流れるものの、紙はまるで意志を持っているかのように渦の中心から外れ、再び浮上してきます。友人の家でトイレを詰まらせるわけにはいかないという強い焦燥感に駆られ、私は狭い個室の中で必死に対策を考えました。そもそもなぜ紙が浮いてしまうのか、その時は全く理解できませんでしたが、後で調べてみると、最新の節水トイレと厚手のトイレットペーパーの相性が原因だったようです。その家で用意されていたのは、非常に質が良く柔らかいダブルのトイレットペーパーでした。私は普段の癖で多めに紙を使ってしまったため、紙の間に空気が入ってしまい、強力な浮力が発生していたのです。一方で、最新のトイレは最小限の水で流す設計になっているため、浮力のある大量の紙を一度に押し流すのが苦手な傾向にあります。私はその後、トイレットペーパーを細かくちぎって分散させ、少し時間を置いてから再度流すことで、なんとか無事に処理することができました。この経験から学んだのは、自分の家以外のトイレを使用する際は、そのトイレの「流す力」を過信してはいけないということです。特に見た目が美しい最新のトイレほど、一度に流せる紙の量には限界があることを知っておくべきです。また、紙を丸めすぎると空気が入って浮きやすくなるため、なるべく平らに重ねるようにして水に馴染ませるのがコツであることも、この一件で身を以て体験しました。その後、友人には正直に話し、二人で笑い話にできましたが、もしあの時流しきれなかったらと思うと今でもゾッとします。他人の家でトイレを借りる際は、少しずつ分けて流すという、当たり前でいて最も確実なマナーを徹底しようと心に誓いました。トイレットペーパーが浮くという些細な現象が、これほどまでに人を追い詰めるものだとは思いもしなかった、忘れられない一日の出来事です。
友人の家でトイレットペーパーが流れず焦った私の体験談